” ❌ この PC は現在、Windows 11 を実行するための最小システム 要件を満たしていません。” と表示されてしまうアップグレードスペック未満のパソコンでも Windows 11 をインストール出来るようになります。
ご注意
作業前に必ずバックアップを取って下さい!
Windows 11 が思ったように動作しないと言う方は、出来るだけ早く復元して下さい。10日以内でしたら、元に戻す事が可能です。
準備するもの
USB メモリー
16GB 以上の USB メモリーが必要となっております。ISO データ容量を見ると 8GB で大丈夫そうですが一応推奨通りにしておきました。速度の速い USB 3.0 以上の物にしておきましょう。転送時間が短くなり早く作業が済みます。
ハードウェアのシステム要件(必要スペック)
Rufus を使わずに Windows 11 へのアップグレードを行うには、上記のようなハードウェアの最低システム要件が実際には必要になります。しかし今回 ” Rufus ” を使用する事によって、これらの要件をスキップ(無視)してインストールが出来るようになります。
- プロセッサー (CPU): 1 ギガヘルツ (GHz) 以上で2コア以上の 64 ビット互換プロセッサー または System on a Chip (SoC) Intel : 第 8 世代以降、AMD:Zen2 以降 対応する Intel プロセッサー対応する AMD プロセッサー
- メモリ: 4 GB以上
- ストレージ: 64 GB 以上の記憶装置
- システム ファームウェア: UEFI、セキュア ブート対応
- TPM: バージョン 2.0
- グラフィック カード: DirectX 12 以上 (WDDM 2.0 ドライバー) に対応
- ディスプレイ解像度: 9インチ以上で 8 ビット カラーの高精細 (720p) ディスプレイ
- その他: Microsoft アカウント、インターネット接続、Windows 10 バージョン 2004 以降、Windows 10 ライセンス
Windows 11 無償アップグレード方法や条件を解説(Microsoft 公式)
Rufus ダウンロード
“ダウンロード”・Rufus 3.20 (1.3MB)をクリックします。
※これは動画作成時のバージョンになりますので、ダウンロードの時期により異なります。
今回は保存先をデスクトップにして、ファイル名を変えずに【保存(S)】をクリック。
“rufus-3.20.exe” がダウンロード出来ました。
Rufus アプリから Windows ISO ダウンロード
ダウンロードした “rufus-3.20.exe” 自体がプログラム本体になりますので、解凍やインストールといった作業は必要ありませんので、をダブルクリックして起動します。
初めて起動した時は、何から行えばよいのか分からなくて困ってしまいますが、今回はまず Windows 11 ISO をダウンロードします。
右方にある選択▼の▼をクリックしてから選択肢の “ダウンロード” をクリックします。
この後、しばらく何もせずに待ちます。裏側で Rufus が準備作業を行っています。
そうしますと、” ISO イメージのダウンロード ” ウィンドウが立ち上がります。
ここでは “バージョン” の箇所は、” Windows 11 ” のままさわらずに続けるをクリックして進みます。
ここで表示が変わるまで少々時間が掛かるかもしれませんがお待ちください。
次に “リリース” 箇所が最新ビルドで表示されますので、続けるをクリックします。
“エディション” でも続けるをクリック。
“言語” も日本語のまま続けるをクリック。
“アーキテクチャ” も x64 のままにしてダウンロードをクリックします。
名前を付けて保存ダイアログが表示されます。
分かりやすく保存先は “デスクトップ” のままです。
ファイル名も何もさわらずに【保存(S)】をクリック。
Windows ISO のダウンロードが開始されます。
ダウンロードが終了して、デスクトップに Windows ISO が保存されました。
それでも1つのアプリで一緒に、この工程作業を行ってくれますので十分助かりますね。また、ISO のダウンロードは Rufus を使ってダウンロードした方が早く落とす事が可能です。
ブータブル(起動)USB 作成
次の行程に進みます。USB メモリーをパソコンに接続して下さい。”デバイス” 欄に USB ドライブ or メモリー名が表示されます。この画面上では、” NO_LABEL ” と表示されていますね。
この先いきなりスタートボタンをクリックでもよいのですがここでは順に説明して行きます。
“ブートの種類” はダウンロードした ISO が選択された状態になっていると思いますが、他に起動用ディスクにしない “非ブート用” と DOS を立ち上げる “Free DOS” が選択出来ます。
今回はダウンロードした ISO を使いますので、そのままにしておきます。
“イメージオプション” は他の PC にインストールする際にも、起動ディスクとして利用したいので”標準の Windows インストール”を選択。
” Windows To Go ” は、PC の USB 接続された外部ドライブから起動できる Windows To Go ワークスペースの作成を可能にする方法です。
※ 今回、標準インストールを選択しましたが、何故かブータブル USB にはなりませんでした。
“パーティション構成” ですが、ここは UEFI が採用される前の BIOS 起動の古い PC でも使う事を考え、MBR に変更しました。
“ターゲット システム” ですが、ここは前項目 “パーティション構成” と連動して、” BIOS ” になっていると思われます。
“フォーマットオプション” 以下は、何もさわらずに【スタート】をクリックしましょう。ここで ” Windows User Experience ” が開きます。ここが キモ になります。
—
Windows User Experience
Windowsユーザーエクスペリエンス
Customize Windows installation?
Windowsのインストールをカスタマイズしますか?
☑ Remove requirement for 4GB + RAM,Secure Boot and TPM 2.0
4GB + RAM、セキュアブート、TPM 2.0の要件を削除
□ Remove requirement for an online Microsoft account
マイクロソフトオンラインアカウントの要件を削除
□ Disable data collection (Skip privacy questions)
データ収集を無効(プライバシーに関する質問をスキップする)
□ Set a local account using the same name as this user’s
このユーザーのアカウントと同じ名前のローカルアカウントを設定
□ Set regional options using the same values as this user’s
このユーザーと同じ値を使用して地域オプションを設定
—
” ☑ Remove requirement for 4GB + RAM,Secure Boot and TPM 2.0 ” ここにチェックを入れると、4GB + RAM、セキュアブート、TPM 2.0 を回避出来ます。
ここでは行いませんが、上から 2 つ目をチェックすると、ローカルアカウントでインストールする事が出来ます。ローカルアカウントとは、メールアドレスでログインをしない Windows 7 の頃のような方式でログイン出来るようになります。
それでは【OK】をクリックして進みましょう。
警告:USB のデータが消去されます。新しい USB メモリーの場合は何も問題はありません。過去に使用した事のある USB メモリー をお使いの場合、再度 USB メモリーの中身をご確認された方がよろしいかと思います。
問題がなければ、【OK】をクリックします。
ISO が USB に書き込まれていきます。
~この後、書き込みに少々時間が掛かります。~
パソコンの性能や USB メモリーの速さにもよりますが、今回使用したこのパソコンは
- 第4世代 intel Core i3 Haswell
- チップセット H81 マザー
- メモリー 8GB
- メインストレージ SSD 160 GB
- USB3.0
以上の接続で作成しました。
実際に USB 作成に掛かった時間は 16分20秒でした。
閉じるボタンをクリックして、USB の作成を終了させます。
BIOS UEFI 設定変更
シャットダウンして電源を一度落とし、電源を入れ直し[F2]キーで UEFI に入ります。
今回は ASRock UEFI での設定になります。(BIOS に入る時に押すキーは各々違います。)
どのキーで BIOS・UEFI 荷は入れるかと言いますと、パソコンの電源を入れて直ぐに出てくる表示です。この画面では右下に、” Press F2 or DEL to run UEFI Setup ” と表示されて居りますので[F2]キーを押して BIOS・UEFI 設定画面に行く事が出来ます。
詳しくは触れませんが 3 行目に ” Press F11 Boot Menu ” と表示されて居りますので、[F11]キーを押して USB メモリーを選択して起動させる事も出来ます。
この UEFI では PC ストレージのブート順を変更します。USB メモリーからの立ち上げを 1 番目にして USB 起動出来るようにします。
Boot をクリックして Boot Option の順番を変更します。
Boot Option #1 をクリックして、ここを USB メモリーにしましょう。念の為 #2 も UEFI:USB メモリーにしておきました。
設定が終わりましたので[F10]キーを押して “Save Changes & Exit” が表示されましたらYesをクリックして保存して再起動させます。
USB 起動出来ていないのだが・・・失敗なのか?!
ここまで何度やっても通常起動してしまいました。その度に UEFI 設定を変更していろいろなパターンで試してみたのですが上手く行きませんので、作業を強行してみます。
作成した起動 USB の中の setup.exe をダブルクリックして、インストールを試みます。
一応 Windows セットアップは立ち上がってくれました。”セットアップでの更新プログラムのダウンロード方法の変更” 箇所をクリックします。
” ○ 今は実行しない ” をクリックして ◉ にします。更に左下、” ☑ インストールの品質向上に協力する(I) ” 箇所の ✓ を今回は外させて貰います。
以上 2 箇所 をクリックした後、次へ(N)をクリックします。
“適用される通知とライセンス条項” では【同意する(A)】をクリックして進みます。
通常ですとここでアウトになるはずなのですが、これは TPM スキップが効いているようですね。
“インストール準備完了” この画面まで来られたという事は、インストールまで行けそうですね。
インストール(I)をクリックしましょう。
Rufus インストール
このままインストールが終われば良いのですが。UEFI で起動順を何度設定しても SSD で起動してしまうので、少々熱くなって居りましたが、Windows 上からセットアップでよかったのかと・・・。疲れました。
終わりかと思ったらまだでした。結果的にインストールに掛かった時間は、ここまで大凡 30 分ぐらい掛かりました。
Rufus で USB を作成してからインストールまでトータル 1 時間ぐらい掛かっております。
” PC をコンセントに接続して電源を入れたままにしておいてください。” ノートパソコンでアップグレード作業を行う方は、必ず AC アダプターを使ってください。更新時に電源が落ちると復活・復元出来ない事もあります。
ようやっと Windows 11 デスクトップが表示されました。おぉタスクバー内のアイコンがセンターに集まってます。デスクトップ上にあるアイコンも引き継ぎされていますね。
必要スペック未満の PC にも Windows 11 を無償アップグレードインストールする事が出来ました。
おわりに
以上で終了になります。長い時間、お疲れ様でした。
また、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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出典:Microsoft
https://www.microsoft.com/ja-jp/biz/smb/column-windows-11-free-upgrade.aspx
出典:Rufus
コメント
>卓様
ご指摘有り難うございます。
確かに卓様がおっしゃっております通り UEFI を使用する場合は、GPT を使用することが推奨されます。また Microsoft も GPT に早期移行を促すために Windows 11 のセキュアブート必須にしたところもありそうですね。
こちらの記事をご覧になっている方々は、ちょうど BIOS から UEFI に変わり始めた頃のマザーボードを利用していて、MBR・BIOS > MBR・UEFI という環境下の方もいらしゃると思いますので、このような失敗記事なのですが恥ずかしながら掲載させて頂いております。どうぞご理解ご了承の程よろしくお願い致します。
またこの方法も既に Microsoft の対策始まっていますね。
またおかしな箇所等御座いましたらどうぞよろしくお願い致します。この度のご指摘に感謝致します。
MBR設定にしたのが多分不味かったですね、
環境がUEFIならGPTにすべきでした。