

初めての方でも行えますように、必要なパーツ・道具の選択を含めた、1から進めて行きますのでページの手順通り進んで下さい。
また、SSD の換装やメモリーの 16GB 増設で USB や周辺ポートに不具合が出て来る例も御座います。 分解・増設はご自身の責任にて宜しくお願い致します。
Mac SSD 換装可能モデル


- MacBook Mid 2010 以前(2.5inchSSD)
- MacBook Pro Mid 2012 以前(2.5inchSSD)
- MacBook Pro Retina 2012/Early2013(専用SSD)
- MacBook Pro 2016 2017 タッチバー無(PCIe SSD)
- MacBook Air Late2010 Mid 2011(専用SSD)
- MacBook Air Mid 2013 Early 2014-2016(PCIe SSD)
念のためご自身でも SSD 換装可能か調べてみた方が良いと思われます。下記 URL にてご自身がお持ちの Mac 箇所の “技術仕様” をクリックしてご確認下さい。
MacBook Pro のモデルを識別する
MacBook Air のモデルを識別する
準備するもの
SSD換装
・バックアップ用 HDD
普段からご使用になられている HDD で構いません。容量はご利用の Mac HDD 容量以上の物で、ファイルが書き込まれて(保存されて)いない空の物が良いでしょう。
・2.5inch SSD
こちらもご利用の Mac HDD 容量以上の物が良いでしょう。今回は使用している Mac HDD と同容量の SSD 500GBを購入致しました。
Samsung SSD 500GB 860EVO や Crucial SSD 500GB MX500 辺りが人気がある様です。また当教室でも使用しております。また最近では VM で Windows も使いたいのでという事で、初めから大きめの 1TB SSD を選択される方も居られます。確かに昔に比べて 1TB SSD が安くなっていますね。
・MacBook Pro Retina Mid2012/Late2012/Early2013 用 SSD
・MacBook Air Late2010/Mid2011 用 SSD
・MacBook Air Mid2013-2017 用 MacBook PCIe SSD
・+00 ドライバー・T6 トルクスドライバー
+00 は通常の精密ドライバーセットに入っていると思われます。更に T6 が入っているセットをお持ちでしたら購入せずに大丈夫です。
メモリー(ついでに RAM を増やしたい方のみ)
・メモリー
こちらはあくまでも余談的な物になってしまいますが、せっかくバックパネルを開けるのですから序にメモリーも増設UPしてしまいましょう。今回は使用しているメモリーは俗に言う低電圧版メモリーと言うやつです。
下記の公式 Mac メモリ交換ページには、MacBookPro 2012 Mid は最大 8GB となっておりますが、元々付いている 4GB x 2 を外し 8GB x 2 を挿入で 16GB で認識します。ご自身の MacBookPro も可能か確認してみて下さい。
MacBook Pro:メモリの取り外し方法と取り付け方法
Time Machine でバックアップ


皆さんご存知と思われますので詳しくはご説明致しませんが、初めて外付け HDD ドライブを Mac に接続すると、Time Machine でバックアップを作成するかどうか問い合わせが表示されます。ここで【バックアップディスクとして使用】をクリックすると、Time Machine でバックアップを取ることが出来ます。必ず取っておきましょう。
Time Machine で Mac をバックアップする
ハードウェア作業
HDD を外す
バックパネル(裏ぶた)を開ける


この MBP 2012 Mid では、上4 右1 下4 左1 本 計 10 本のビスでバックパネルが止まっております。これを +00 ドライバーで外して行きましょう。
バッテリーコネクターを外す


画面右下のバッテリーコネクターを外しておきましょう。一気に引っ張らずに、左右に揺らしながら上に抜きます。
補助ステーを外す


そうそうネジを外す時に位置を覚えておく、及び失くし防止の為、この画像左手の下に少し見えておりますが、水道屋広告のマグネットステッカーを置いて、ネジ穴のある位置に立てています。磁力が弱すぎない物を選んで使っています。但しこの方法はネジ数が少ないものに限ります。
Panasonic Let’s note 様な異常な量のネジ数の場合は、素直にバックパネルをスキャンしてその画像に両面テープで貼り付けております。
話を戻しまして、左下にあるのが HDD です。この HDD は DVD ドライブとの間にある 2本のビスで止められた黒いステーで止められています。このステーを外します。
HDD SATA コネクターを外す


HDD は本体と HDD フィルムコネクターで接続されていますので、そっと持ち上げゆっくりと引き抜いて下さい。中央を持ち一気に抜くという感じよりも、右・左・右・左と交互に力を掛けながら引く感じでしょうか。(どういう感じか説明し難いですが。)
HDD 止めネジを外す


HDD を本体に設置する為に HDD 4か所に付いていた 4本のネジを外して行きます。このネジを外す時に前項に説明致しましたトルクスドライバー T6 が必要になります。 ヘックスローブ・ヘクスローブ(6個の突起・星形)ドライバーと呼ばれている物も同じドライバーです。このネジは元に戻す時に使用しますので無くさないようにして下さい。
SSD を取り付け
SSD に固定ネジを付ける


先ほど HDD から外した 4本のネジを止めて行きます。SSDのサイドに左右 2箇所づつネジ穴があると思いますので止めていきます。
SSD にタブを付ける


先ほど外した HDD を見て下さい。HDD の中ほどに “タブ” (シール状のつまみ)が貼ってあると思います。これをゆっくりと剥がし、SSD の大体同じ位置に貼っておきましょう。この Mac の HDD は取り外しが窮屈ではないので無くても大丈夫とは思いますが、一応元の HDD の状態と同じにしておきましょう。
SSD にコネクターを接続する


フィルムコネクターを SSD に接続します。SSD の中のコネクター配列を確認して差し込んで下さい。無理な力は要りませんのですんなり入らないようでしたら、裏表が逆さかもしれませんので、コネクター配列を確認して下さい。
補助ステーを元に戻す


SSD を格納して上部を黒いステーで止めます。ここ以降 ドライバーは +00 ですので注意して下さい。
バッテリーコネクターを元に戻す


軽く上から均等に圧をかけコネクターをハメ込みます。力加減に注意して下さい。
バックパネルを嵌め元の状態に戻す


バックパネルを嵌め、ネジ 10本を止めます。対角に軽く止めて行き最後に増し締めを行って下さい。ハード面の作業はこれで終わりになります。
ソフトウェア作業
Mac 復旧作業
macOS 復元を起動する


Mac の電源を入れて直ぐにキーボードのキー ⌘ command + R を組み合わせて押し続けます。Apple ロゴマーク(林檎)もしくは、回転する地球儀が表示されたら、キーから指を放して下さい。また今回は先に有線 LAN ケーブルを接続した状態で復元を行っておりますので、無線 LAN の接続設定はパスされます。
macOS 復元について
言語設定


今回の場合、地球儀が回り続け10分前後待たされて、ようやく言語選択画面が表示されます。”主に日本語を使用する”をクリックし、続けて (右矢印)をクリックします。
ディスクユーティリティの起動


まだ macOS を立ち上げることは出来ません。まず “OS X ユーティリティ” の “ディスクユーティリティ” をクリックして続けて、続ける をクリックします。
SSD をフォーマットする


設置しました SSD は何もインストールされておりませんので、まずは SSD をフォーマットします。
左欄上部に新しく設置した SSD が表示されますので、”名称未設定” 箇所をクリックして、右欄上部 “消去” 箇所をクリックします。今度は右下にある 消去… をクリックします。フォーマットが終わりましたら 完了 をクリックして×(終了)ボタンをクリックして “ディスクユーティリティ” を終了します。
まずは、復旧作業ー失敗編
Time Machine バックアップから復元


“OS X ユーティリティ” に戻りましたら、”Time Machine バックアップから復元” をクリック、続けて下に表示されている 続ける をクリックします。
システムの復元


“システムの復元” が表示されます。下に表示されている 続ける をクリックします。
バックアップ済みデータの選択


“バックアップ済みデータの選択” が表示されます。まだ バックアップした外付け ストレージ(HDD等) を接続していない場合、”Time Michine バックアップを検索中…” と表示されます。
バックアップが表示されましたら、そのストレージをクリックして、更に下に表示されている 続ける をクリックします。
バックアップの選択


“バックアップの選択” では最新のバックアップ日時の物をクリックし。下に表示されている 続ける をクリックします。
インストール先の選択 ― ここで失敗


“インストール先の選択” で Mac 本体 SSD が表示されをクリックし、表示されている [復元] をクリックしたいのだが、いくら待っても SSD が表示されず。何回か ⌘ command + R で試みたものの撃沈・・・。 “ディスクユーティリティ” で SSD のマウントを試しても駄目でした。
◆追記 接続先が見つからない
ここで接続先が見つからなかったのは、メモリーを規格範囲以上に積んでいるからではないか。と言うご指摘を頂きました。実際に検証した訳ではありませんので絶対確実とは言えませんが、同じような境遇に合われた方は一度、増設前の標準メモリー値に戻して作業を行ってみて下さい。
確かに私の場合、16GB にメモリー増設をしたまま行いましたので、流れる電圧や電流の不足により認識されないという事が考えられますね。いつか検証できれば良いのですが。
◆追記2 USB が繋がらない?!
SSD 換装後、USB2.0 への接続が怪しい動きをしています。初めはロジックボードが逝ったのかと思ったりしていましたが、次回起動時には何の問題もなく接続出来たりします。これも前記述から考えられる不具合の一つの様な気が致します。
精神的に使えたり使えなかったりする事がストレスになるので、下紹介の「Thunderbolt
USB3.0 変換アダプタ」を購入致しました。少々お高くてビックリ(ロジックボード交換 ¥30,000 からを考えれば全然。)なのですが、元々 MacBookPro 2012 Mid は USB3.0ポートを持ちません(技術仕様を確認してみたところ黒ポートも USB3 の様です。)ので、USB3.0 ポートの増設と考えれば納得出来るのではないでしょうか。
しかたがないので、遠回り復旧作業ー成功!?編
OS X を再インストール


“OS X ユーティリティ” の “ディスクユーティリティ” で SSD のフォーマットまでは一緒。”ディスクユーティリティ” を閉じて、”OS X ユーティリティ” の “OS X を再インストール” をクリックし、右下に表示されている 続ける をクリックします。
OS X 10.8 Mountain Lion インストール導入画面


先の方法に失敗してしまいましたのでやむなく、今回使用している MacBookPro 2012 Mid の工場出荷状態、デフォルト
OS X ダウンロード ポップアップ


“OS X ダウンロードして復元するために、お使いのコンピュータの適格性が Apple で検証されます。” が表示されます。続ける をクリックします。
OS X Mountain Lion 利用規約


“このソフトウェアのインストールを続けるには、ソフトウェアの使用許諾契約の条項に同意する必要があります。”とありますので同意しなければ次に進めませんので、下に表示されている (右矢印)[同意する] をクリックします。
同意 ポップアップ


“ソフトウェアの使用許諾契約の条件を読んだ上で同意します。” 先ほども思いましたがポップアップではなくドロップダウンと言うべきか・・・が表示されます。同意する をクリックします。
OS X Mountain Lion インストールストレージの選択


先の失敗時には現れなかったインストール先の選択で、しっかりと SSD の”名称未設定 ” が表示されております(何故にここではマウントされているのでしょう)ので、HDD アイコン(図)をクリックして更に下の (右矢印)[インストール] をクリックします。
OS X Mountain Lion インストール待ち


“追加コンポーネントをダウンロード中です。コンピュータは自動的に再起動します。” 残り時間が表示されていると思います。Mac から離れてしばらくの間、他の作業をして過ごしましょう。
OS X Mountain Lion インストール待ち 2


残りがあと少し。
OS X Mountain Lion インストール待ち 3


ようやくプログレスバーが終わったと思ったら、まだ有るのですね・・・。はいっ待ちます。
OS X Mountain Lion インストール完了


前の画面から約10分、インストール完了です。再起動させて頂きます。
ようこそ


再起動後の地域設定ですが今回は “日本” しか出ていませんので、下の (右矢印)[続ける] をクリックします。
キーボード入力環境を選択


ここはご自分の使用方法により設定を変更して下さい。変更が終わりましたら下の (右矢印)[続ける] をクリックします。
この Mac に情報を転送 1


“情報の転送方法を選択してください。” の箇所を “別のディスクから” を選択してから、 (右矢印)[続ける] をクリックします。
この Mac に情報を転送 2


“転送元の Mac、Time Machine バックアップ、またはほかの起動ディスクを選択してください。” で表示されているバックアップ HDD アイコン箇所をクリックしてから、 (右矢印)[続ける] をクリックします。
この Mac に情報を転送 3


“情報を転送するバックアップを選択してください。” で表示されている Macintosh HD(MacPC のアイコン)箇所をクリックしてから、 (右矢印)[続ける] をクリックします。
この Mac に情報を転送 4


“この Mac に転送する情報を選択してください。” で表示されているデータを選択するのですが、全ての ☑ が付いた状態で OK ですのでそのままにして、 (右矢印)[続ける] をクリックします。
情報を転送中


“◯◯◯◯” のバックアップから情報をこの Mac に転送中です。 >表示になります。ここからは Mac ・バックアップ HDD ・転送データ量により異なりますが、かなりの時間が掛かります。数時間は覚悟して下さい。
移行が完了しました 1


“移行したデータは、再起動した後に使用できます。コンピュータは◯◯後に自動的に再起動します。” ただ、この”今すぐ再起動”を押せた方はかなり貴重な存在かもしれませんね。
移行が完了しました 2


“データの移行が完了し、使用できるようになりました。” (右矢印)[終了] をクリックします。
ここまでで終了と行きたいところですが、まだ最後の設定が待っています。
TRIM を設定
TRIM とは
Wikiでは、
TRIM コマンド – ソリッドステートドライブ(SSD)の書き込み速度の低下を回避するためのコマンド。
例えが難しいのですが住民台帳管理のような感じでしょうか。HDD の場合◯丁目◯番地に引越し(書き込み)したいのですが空き家でしょうか?と引越しする前に問い合わせを行ってから引越し作業に入りますが、SSD TRIM の場合、前入居者(削除されたデータ)が即入居可(未使用領域)の張り紙をして出て行きますので、次入居者は直ぐに引越し出来るようになります。以上のように管理する事で SSD が遅くならないようにしています。
システム情報で確認


システム情報 アプリを起動して、左欄 “SATA/SATA Express” をクリックします。右欄に “TRIM サポート” を探してみましょう。
” いいえ ” になっていると思われますので、変更します。
ターミナルを起動


次にターミナル アプリを起動して、
sudo trimforce enable
と入力。 (鍵マーク)が表示されますので、Mac へログインする時の 「パスワード」 を入力して下さい。
Are you sure you wish to proceed (y/N)? (本当に続行してよろしいですか?) と問い合わせてきますので、「 y 」 を入力。
Your system will immediately reboot when this is complete. Is this OK … (y/N)? (完了しましたらシステムを直ぐに再起動してもよろしいですか?)
と問い合わせてきますのでここでも、「 y 」 を入力して下さい。
自動的に再起動が掛かります。これで Trim の設定は終わりで、 SSD 換装も終了です。
どの位早くなったのか
HDD vs SSD


左が元々 Mac に搭載されていた HGST の HDD 右が samsung SSD になります。実際には HDD の方が5時間ぐらい回し続けてまだ終わっていない状態です。フラグメンテーションが酷すぎて一杯一杯だったのでしょう。検証結果としては不十分ですが一応記しておきます。
TRIM 無し vs TRIM 有り


左が TRIM 無し SSD 右が TRIM 有り SSD になります。TRIMに関しましては使い続けていくうちに違いが出てくるものなので、今すぐにドウコウと言う問題ではないのですが、こちらも一応記しておきます。
おわりに
もう直ぐお披露目される macOS Catalina が必要以上に重くならない事を祈ります。
最後までお読み頂き有難う御座います。また長い時間の作業、お疲れ様でした。
◆追記3 OS 無しの中古にご注意
初めて Mac を買われる方は、OS 無しの中古は買わない様お気を付け下さい。過去の macOS をダウンロード出来るのは、ご自身がダウンロードした事のあるバージョンのみになります。過去に一度も OS アップグレードした事が無い方も同様になります。
Mojave からは App Store に過去ダウンロードした macOS が表示されなくなりました。Homebrew と mascli を使ったダウンロードも私自身は成功しておりませんので、過去の mscOS をダウンロードしたい場合、macOS High Sierra の段階でダウンロードしておきましょう。
MBP 2012 Mid は Catalina にアップグレード可能ですが、32Bit アプリが使えなくなっております。お気に入りのアプリが 32Bit バージョンしかない場合、無理にアップグレードしない方が良いと思われます。(VM を使って過去のバージョンをインストールで回避する方法も有ります。)
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出典:Apple Inc.